「発達障害」は「神経発達症」へ
主な名称の変化
現在(2022年~)、従来の呼び方から以下のように名称が変更されています。
・発達障害 → 神経発達症
・自閉症・アスペルガー症候群 → 自閉スペクトラム症(ASD)
・注意欠陥多動性障害 → 注意欠如・多動症(ADHD)
・学習障害(LD) → 限局性学習症(SLD)
●現在の使われ方
医療の現場(診断書や病院)では、「神経発達症」が正式に使われています。
行政や日常生活においては、「発達障害者支援法」などの法律があるため、一般向けには分かりやすさを重視して「神経発達症(発達障害)」と併記されることが多いです。
・発達障害 → 神経発達症
・自閉症・アスペルガー症候群 → 自閉スペクトラム症(ASD)
・注意欠陥多動性障害 → 注意欠如・多動症(ADHD)
・学習障害(LD) → 限局性学習症(SLD)
●現在の使われ方
医療の現場(診断書や病院)では、「神経発達症」が正式に使われています。
行政や日常生活においては、「発達障害者支援法」などの法律があるため、一般向けには分かりやすさを重視して「神経発達症(発達障害)」と併記されることが多いです。
名称変更の主な理由
1.「障害」という言葉による偏見を減らすため
従来の「障害(Disorder)」という言葉は、本人の能力が全面的に劣っているような否定的な誤解や偏見を生みやすい傾向がありました。
「症」に変えることで、本人の人格そのものの問題ではなく、「医療的なサポートや環境調整が必要な状態である」というニュアンスに改められました。
「症」に変えることで、本人の人格そのものの問題ではなく、「医療的なサポートや環境調整が必要な状態である」というニュアンスに改められました。
2. 脳の特性(体質)であることを明確にするため
近年の脳科学の研究により、これらが親の育て方や本人の努力不足ではなく、「脳の神経系の発達バランス」によるものであることが明確になりました。
そのため、医学的により正確な表現として「神経発達」という言葉が冠されました。病気というよりも「左利き」のような生まれ持った特異性・体質として捉える考え方にシフトしています。
そのため、医学的により正確な表現として「神経発達」という言葉が冠されました。病気というよりも「左利き」のような生まれ持った特異性・体質として捉える考え方にシフトしています。
3. 境界線が曖昧な「グラデーション」 として捉えるため
昔は「自閉症」と「アスペルガー症候群」などを別々の障害として分類していましたが、実際には明確な境界線がありません。
症状の強さや出方は人によって連続している(スペクトラム=連続体) という実態に合わせるため、個別の「障害」という区切りをなくし、広範なひとつの「症群(状態)」としてまとめる形になりました。
症状の強さや出方は人によって連続している(スペクトラム=連続体) という実態に合わせるため、個別の「障害」という区切りをなくし、広範なひとつの「症群(状態)」としてまとめる形になりました。
名称変更の時期
最初の契機となったのは、2013年です。アメリカ精神医学会の診断基準『DSM-5』が発行された際、英語のカテゴリー名が 「Neurodevelopmental Disorders(神経発達症群/神経発達障害群)」に変更されました。
公式な決定は2022年のことで、世界保健機関(WHO) の国際疾病分類『ICD-11』が発効されたことを受け、日本の日本精神神経学会などが「障害」から「症」への変更(神経発達症)を公式に打ち出しました。



